white noise from red light | 2005

ネオン灯、スピーカー、マイク、アンプ、電子部品、鉄
H800 W1200 D2000 (mm)

本作品では光と音によって「曖昧な存在」を表現した。ガス圧の調節によって不安定に発光するネオン灯からは絶え間なく変化する電磁ノイズが発生する。この電磁ノイズは本来人間に知覚できないものであるが、マイク、アンプなどの機器を通るとそれらを干渉し、知覚可能な雑音が生じる。これにより鑑賞者は間接的に電磁ノイズの存在を認識することができる。つまり、その音はネオン灯から放たれる電磁ノイズそのものではなく、電磁ノイズの痕跡のようなものである。それは直接知覚することはできないが、確かにそこに存在する。この世にあるすべての存在も、またこのように不確かで曖昧だということを示唆している。